多様性

目標は2026年「ミラノ・コルティナオリンピック」。日々の練習を積み重ね「氷上の格闘技」を制する。

ハウスコムでは、人格や個性を尊重しあえる「多様性」を大切にする取り組みのひとつとして、現役アスリート選手たちを社員として迎えいれ、仕事と競技活動をサポートするD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)を推進しています。

「現役アスリート社員」である齋藤駿(さいとうしゅん)さんは、「ショートトラック」日本代表選手として「ISUワールドカップショートトラック2020/2021」第4戦北京大会など数々の国際大会に出場してきました。

ショートトラックは、一般的なスピードスケートに比較して短いコースを複数の選手で競い合うため、コーナリングや走力など技術だけでなく、競技の展開を読む力や運などオールランダーとしての実力が問われます。

今回は、アスリート社員として甲府店に勤務する齋藤さんから、ハウスコムに入社した経緯や仕事と競技の両立、今後の展望などについてお話をお伺いしました。

4人兄弟全員がスケート選手。ハウスコム入社のきっかけはJOC就職支援制度「アスナビ」

ーハウスコムにはどのような経緯で入社したのですか?

齋藤
JOC(ジャパンオリンピック委員会)の就職支援制度である「アスナビ」で、複数の企業の前で自分のアピールポイントをスピーチする場が設けられ、いくつかの企業からお誘いいただき、ハウスコムに決めました。

就職活動では、一般企業に手紙を送るなどのアプローチも並行して進めていましたが、「アスナビ」は、私たちアスリートの活動を理解して応援する企業をつなぐサービスなので、円滑に進みました。

ースケートはどのようなきっかけで始めたのですか?

齋藤
私は4人兄弟の末っ子で全員がスケート選手です。
姉と次兄は平昌オリンピックで日本代表に選ばれました。

スケートを始めたきっかけは、一番上の兄が自宅近くにあるスケート教室にたまたま参加して、興味を持ったからです。

姉と次兄もアスナビを利用して就職活動し、現在は競技を引退して体育の教職に就いています。

ー現在は、どのような生活を送っているのですか?

齋藤
出身は神奈川県の相模原市で、大学までは神奈川で過ごしました。
今年7月に山梨県に拠点を移し、勤務先であるハウスコム甲府店と練習先に通っています。

シーズンによって違いますが、ハウスコムには週1〜3回出社し、仕事が休みの日は、基本的に1クール4時間、2セット8時間の練習を行なっています。

ショートトラックは、冬場がメインですが、完全なシーズンオフは非常に短く1〜2週間しかありません。

今年は練習のスタート時期が遅かったこともあり、全ての新人研修に参加し、6月までは週3で勤務できました。

最大時速45キロで氷上を駆け抜ける。負荷に耐える強靭な肉体作りが必要不可欠。

ーショートトラックと普通のスピードスケートではどのような違いがあるのですか?

齋藤
通常のスピードスケートは1周400メートルのトラックで行われますが、ショートトラックは1周111.12メートルを集団で滑走し、タイムではなく1500m、1000m、500mの3種目の総合順位で勝敗が決まります。

滑走中は、激しく接触することが多く、怪我や事故などの危険が伴います。
さらに、全力疾走の80%の力で走り続けるので、陸上で例えると800mや400m程の大きな負荷が身体にかかり続けます。

非常に薄いブレードに乗った状態で、最大時速45キロまであげるので、全身はもちろんですが、脚の筋肉と押し出す力を磨くためのトレーニングは欠かせません。

ー齋藤さんは海外遠征などもされているのでしょうか?また、現在のアスリートとしての活動についても教えてください。

齋藤
遠征先はカナダ、アメリカが多いですが違う場合もあります。
ワールドカップは10〜12月に欧米・アジアで4戦あり、1〜2月にヨーロッパで行われます。

昨年も日本代表選手に選ばれていたのですが、コロナ禍で海外遠征が中止になってしまいました。

今期は、10月29日〜30日に行われた「ワールドユニバーシティーゲームズ」という世界大会で日本代表選手として選ばれたので、1月に行われる大会に向けて調整中です。

ショートトラックは選手生命が短い。限られた時間の中でしっかり結果を残したい。

ーアスリートとしての考え方と営業に共通点はありますか?

齋藤
実際にお客様に接客をしていないので何とも言えませんが「地道に積み上げていく」という共通点があるかもしれません。

ショートトラックは非常にギャンブル性が強いこともあり、実力に大きな差があったとしても、偶然勝ってしまうこともあります。

ただ、日々の練習を重ね技術を磨くことで、安定した結果を残せるようになるので、そういった毎日の積み重ねの大切さは営業にも似ているのではないでしょうか。

ー入社して半年が経過しましたが、仕事との両立はいかがでしょうか?

齋藤
出社できる日が限られているので、仕事ができる時は、精一杯取り組んできました。
新しいことを教わったら必ずメモをとり、次に出社した時には、完全に覚えて業務ができるように心がけています。

ハウスコムからは「今はスケートを頑張ってください」と言っていただいているので、競技で結果を残しながら、仕事との両立を目指したいと考えています。

先日、大阪でプロとして活躍するビーチバレーボールの庄司憲右選手にお会いしたのですが、非常に大きな刺激を受けました。

ー将来的な目標はありますか?

齋藤
ショートトラックは、オールラウンダーであることが求められるので、選手生命はかなり短く、相当なベテランでも30歳、多くの選手は20代で競技人生を終えます。

私は、現在23歳ですので、2026年に開催される「ミラノ・コルティナオリンピック」が恐らく最後のオリンピックになるでしょう。

オリンピックまでは競技を継続して結果を残し、せっかくハウスコムさんとの素晴らしいご縁を頂いたのですから、営業としても頑張りたいです。

終わりに

ハウスコムでは、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」の取組みの一環として、齋藤駿さんを含めた​​4種6名の現役アスリート社員の仕事と競技活動のキャリアサポートを行なっています。

また、社内交流イベントや企業のSNSの出演など、アスリート選手ならではの経験やスキルを活かした形で社内外コミュニケーションを推進してきました。
ハウスコムTikTok:[https://www.tiktok.com/@housecom.jp]

社員全員がお互いの人格や個性を尊重して働ける環境を作ることは、ハウスコムに来店されるお客様の多様性を受け入れ、新たな価値の創造に繋がることでしょう。

名前:齋藤 駿(さいとう しゅん)
競技種目:スケート/ショートトラック
出身地:神奈川県
生年月日:1999年6月24日(23才)
入社年:2022年4月