会社行事

2022年入社式「不動産+◯◯の二刀流を目指す。」

2022年4月1日、東京で入社式を開催し、117名の新入社員がハウスコムグループに入社致しました。

過去数十年を遡ってみても、この2年ほど、世の中が大きく変化した時期はありません。

良くも悪くも、危機に直面した時に会社は一番大きく変化します。

ある有名な経営コンサルタントの方が「危機ではMBA10回分の勉強ができる」と言っておりましたが、この100年に一度あるかないかの危機の真っ只中に入社したことを良く思うか、悪く思うかによって、その人の成長に大きな差が出ていくのです。

2020年からの2年間でハウスコムも大きく変化しました。

メインの賃貸仲介の事業は、リアルとデジタルがシームレスに融合したハイブリッド型が本格的にスタートし、営業という仕事は「ライフスタイル・デザイナー」という仕事に変わり、部屋だけではなく、お客さんの暮らし方、働き方に合わせた「ライフスタイル」そのものを紹介する仕事に変化したのです。

そして、今期から持株会社体制に移行し、組織の意思決定のスピードを速くして、より地域に寄り添った経営体制に組織全体を変化させていきます。

そういった意味では、2020年から2025年までの5年間は、ハウスコム史上最も大きく変化する5年間だと言えるでしょう。

不動産業界の概念に囚われない。これからは「専業禁止」の時代へ。

2022年に入社された新入社員の皆さんは、10年前に入社した新入社員の皆さんとは、良くも悪くも状況が全然違います。

ひと昔前であれば、不動産業界で働く人たちは、不動産業界のことだけ知っていれば、それで十分でした。

しかし、現在、不動産業界で解決しなければならない問題は、不動産業界の知識や経験だけでは解決することはできません。

例えば、大リーグの大谷翔平選手は打者と投手の両方を極めることによって、打者の時は投手の気持ちで、投手の時は打者の気持ちで考え、一般の選手とは異なった視点から問題を解決していくのだと言います。

また、時間がある時は、バスケットボールもするのだそうで、一つの専門性に頼らず、広い視野で物事を考えられるところが大谷選手の強みなのでしょう。

トヨタの社長である豊田章男さんも、大企業の経営者とは別の顔を持ち、「モリゾウ」というレーシングドライバーとしても活躍されていることはよく知られています。

豊田章男さんは車がどんどんコモディティ化されていく中で、本当の意味で車を理解し、良い車を作り続けるためには、レーシングドライバーになって、別の視点から車を見る必要があると考えました。

これは不動産業界も同じことで、特にアフターコロナの世界は、過去の成功の延長線上に未来の答えはありません。

もちろん、新卒社員として不動産業界の知識やスキルを身につけるのは当然ですが、不動産業界の概念に囚われることなく、むしろ「専業禁止」ぐらいの気持ちで色々なことに挑戦していっていただきたいです。

特に、会社の規模がそれなりに大きく、ビジネスモデルが安定している組織は会社から言われたことをやるだけで、良くも悪くも会社は回っていってしまいます。

自分たちの市場は、自分たちで創造的破壊を起こして、既存の市場を壊していかなければ、別の企業がいつか必ず私たちの既存の市場を壊しにくることでしょう。

ハウスコムでは2021年から「ダーウィン5ヶ年計画」という戦略を練り、リスクを承知の上で、答えのない世界へどんどん投資していきます。

新入社員の皆さんも組織を自分のやりたいことを実現する「器」と捉えていただき、会社の内外問わずどんどん新しいことに挑戦していって下さい。

常にアウトプットし続けることがライフスタイル・デザイナーの最低条件

これまでのハウジング・アドバイザーという仕事は、お客様に合った部屋を紹介すれば、仕事の大半は終わっていましたが、こういったお客様の要望に合わせてただ部屋を紹介するだけの仕事は、どんどんテクノロジーに代行されていきます。

むしろ、これから必要とされているライフスタイル・デザイナーという仕事は、お客様や地域の人たちと一緒に街をつくっていくという感覚で、部屋を紹介した後から本格的な仕事がスタートするのです。

お客様が望むようなライフスタイルを自ら作り上げていくライフスタイル・デザイナーになる条件は、とにかくアウトプットをし続けること。

自分が住んでいる地域のブログを書くでも良いですし、何かテーマを決めて写真を撮り、インスタグラムにアップしていくのもいいかもしれません。

常にクリエイティブであること、イノベーターであることの最低条件は、クオリティはどうであれ、常にアウトプットし続けることです。

プライベートの時間まで無理に仕事のことを考える必要はありませんが、仕事での気づきとプライベートでの気づきが上手くブレンドされることで、お客様が本当に求めている新しいサービスが生まれてきます。

これまでの時代は、お客様が欲しいものはお客様に聞けばある程度教えてくれましたが、世の中が成熟社会に入るとお客様自身も自分が何を求めているかが分かりません。

新入社員の方には、自身の街を紹介する、案内するにとどまらず、新しい街を自らつくっていくんだという気持ちで、新しいことにどんどん挑戦していっていただければと思います。