会社行事

3年ぶりの八王子研修「1人の100歩よりも、100人の1歩」

4月21日から24日にかけて、117人の新入社員が一堂に八王子の「大学セミナーハウス」に集まり研修が行われました。

八王子研修は、ハウスコムの毎年恒例のイベントですが、新型コロナウイルスの関係で、過去2年間は実施することができず、2019年以来、3年ぶりの開催。

よく、ただの情報共有はZOOMで、新しいアイディア出しは対面で、人間関係を築くための深い話は焚き火を囲んでと言われますが、3年ぶりの開催で、改めてリアルの場に集まることの重要性を実感致しました。

一人の天才に依存しないハウスコムの文化づくり。

研修はオンラインでも行えますが、ハウスコムの新しい文化は、対面で何度も頭脳と頭脳をぶつけ合い、数日間だけでも寝泊りを共にしなければ、つくることはできません。

新入社員は、研修の後、それぞれの店舗に配属されます。

数日間だけでも、寝泊りを共にし、深い人間関係を築くことができれば、数ヶ月後に本社でばったり会った時も、まるで昨日会ったかのような感じで会話することができます。

トヨタ自動車には、イーロン・マスクやスティーブ・ジョブズのような天才はいませんが、日本一の経常利益を生み出し、世界でもトヨタの名前を知らない人はいません。

トヨタは一人の天才に依存するのではなく、従業員一人一人がしっかりと確実に成長する文化をつくることによって、長期的な生産性を上げているのです。

ハウスコムにも天才はいません。しかし、よく「1人の100歩よりも、100人の1歩」と言われるように、今回の八王子研修のような同期が一堂に集まるイベントを通じて、ハウスコムの文化を強くしていくことが大切です。

八王子研修では、ビジネスパーソンとしての原理原則、営業としての基本など、社会人としての「型」を身につけていきます。

京セラ、日本電産、そしてトヨタなど、長い間、安定的に成長し続けている企業は「トヨタウェイ」といった一種の型のようなものが、会社全体の文化として染み込んでいます。

ハウスコムには「ハウスコムマインド」という「型」があり、今回の研修では、新卒117人全員がしっかりとハウスコムの「型」を身につけることができました。

よく「型破り」なことをやると言われますが、しっかりと原理原則がつまった「型」をまず最初に身につけなければ、「型破り」なことはできません。

まずは一定のルーティーンを繰り返すことで「型」を身につけ、そこから独自のアイディアで「型を破り」、そして最後は、何事にもとらわれない「型離れ」の心境に到達することによって、安定した結果を残せるようになっていくのです。

仕事の目標とプライベートの目標をうまくシンクロさせていく。

ハウスコムでは、若者の感性や考え方は常に正しいと考えます。

これまでのように、右肩上がりに経済が安定的に成長していた時代は、経営陣が会社の舵を取り、トップダウンで物事を進めていっても、成果を出すことができたかもしれません。

しかし、安定的に成長する時代が終わり、世の中がどんどん成熟社会に入っていく時代には、トップダウンではなく、若い人達のアイディアをどんどん採用してボトムアップで物事を進めていく必要があります。

大きく成功する確率は1割しかないのかもしれませんが、会社全体で9割の失敗をマネージメントする文化を作り上げ、若者を中心に新しいことにどんどん挑戦していくという心構えが大切です。

八王子研修の最後には、新入社員一人一人に、これからハウスコムで、もしくはプライベートで、どういったことを頑張りたいかという決意表明を行いました。

当然、人生は仕事がすべてではありません。「売上トップになりたい。」、「店長になりたい。」という明確な仕事の目標を持っている人もいれば、「フルマラソンを完走したい。」、「キャンピングカーで日本を一周したい。」、「日々のファッションには徹底的にこだわりたい。」など、プライベートの目標を持っている人達もいます。

ハウスコムでは、仕事とプライベートは別物としてバランスを取るものではなく、本来、輪のようにつながり、調和していくものだと考えており、「ワーク・ライフ・ハーモニー」の理念を大切にしています。

英語で「仕事」を意味する言葉は、labor、work、そして、playの3つがあります。

laborのような反強制的にやらされるような仕事は、社会的な観点やテクノロジーの台頭によってどんどん無くなっていくことでしょう。

workとは、一般の人たちが日々何となくしている仕事のことを指しますが、大谷翔平選手にとっての野球や八村塁選手にとってのバスケットはworkではなく、play(遊び)なのです。

仕事の目標とプライベートの目標を同時並行で進めていくことが求められる時代には、このworkとplayの境界線をできるだけ曖昧にしていくことが大切です。

workとは、既に誰かが作り出したビジネスモデルの中の仕事をこなしていくことを意味しますが、playは好きや得意を徹底的に追求することで、新しいビジネスモデルを作り上げていくことを意味します。

仕事の目標とプライベートの目標がうまくシンクロし合うことによって、仕事にやりがいを感じ、プライベートも充実した日々が送れるようになるのです。

「成果」よりも「変化」に注目する。

研修を終えた新入社員の皆さんは、5月から店舗に配属され、地域のライフスタイル・デザイナーとして、仕事をスタートします。

ハウスコムでは、もちろん従業員の「成果」も大事にしますが、それ以上に従業員の「変化」に注目しています。

基本的に、「成果」は数字を見れば分かりますが、従業員の数ヶ月単位の「変化」は、しっかりと気を使って観察していなければ見つけることはできません。

どんな人でも数ヶ月間、必死に努力すれば、大きな変化が見えてくるわけですから、仮に成果が全く出ていなかったとしても、そこにたどり着くまでのプロセスを評価してあげることは絶対にできるはずです。

今回は3年ぶりの八王子研修でしたが、改めて一同がリアルの場に集まる大切さを実感致しました。

こういった小さなイベントの一つ一つが次の時代のハウスコム文化をつくっていくのでしょう。