2022年10月3日に「2022年度内定式」を開催し、内定者78名(男性28名、女性50名)が出席しました。
代表取締役社長執行役員の田村穂からは、「来年、ハウスコムは25周年を迎え、企業として一つの節目を迎える。節目には、企業が大きく変わろうとするから、自身の個性をむき出しにして、どんどん自分ができることをアピールしてほしい。」と挨拶がありました。
今回、内定式に参加した内定者78名が30歳になる頃には、2030年代を迎え、変化のスピードは現在よりもさらに速くなっていることでしょう。
これまでの「変化がある程度予測できた世界」では、良くも悪くも、勤勉で高い才能と人格を持ち合わせた人がビジネスの世界で頭角をあらわしていきました。
しかし、2020年以降の「変化が全く予想できない世界」においては、誰から言われたでもなく、自分の好きなことをどんどん追求し、時には、自分のやりたいことのために、既存のルールを変えていくような、俗に言う「変わり者」と言われる人たちが活躍をしていきます。

仕事を行っていく上では、「社会性とビジネス」、「個人と組織」、「効率性と創造性」、「グローバルとローカル」などといった形で、いかに対極にある物のバランスを上手く取りながら、新しい事業を考えていくかが大切になってきます。
これからテクノロジーや人工知能がどんどん発展していくことによって、ただ役に立つこと、つまりは「ただ、普通に部屋を紹介する」といったような仕事の価値はどんどん下がっていきます。
BMWやフェラーリ、ロレックスやシャネルなどといった製品は、ただ移動手段として活用したり、時間を知るための道具ではありません。
BMWの車に乗ったり、ロレックスの時計を身につけたりすることは、その人のライフスタイルに新しい意味を生み出してくれます。
住む場所にしても、多くの人は、自分の個性や生き方に合わせて住む場所を選んでいるのではなく、たまたまその街に生まれたとか、ただ職場が近いといった理由で、住まいを選んでしまっています。

次の時代の賃貸仲介は、その人の個性やライフスタイルにあった住まいを紹介するエージェントのような役割を果たすようになっていくことでしょう。
ハウスコムの一人一人が、「ライフスタイル・デザイナー」、「サービス・クリエイター」、「ストーリー・テラー」として、地域に寄り添った働き方をすることによって、地域や住まいにも新しい意味を生み出せるようになっていきます。
100年時代とも言われ、人生が長くなればなるほど、人間は物事の決断一つ一つに意味を求めるようになっていきます。
新型コロナウイルスの影響で、これまでグローバルに向かっていた流れが、どんどんローカルに戻ってきている。
これからは、ローカル文化が再度見直され、新しく発掘されたローカル文化がインターネットやSNSを通じて、世界に広がっていく時代になっていくのです。


内定式の中で、田村から「4月にハウスコムに正式に入社するまでに、自分とは違った価値観を持った人とできるだけたくさんコミュニケーションを取ってきて下さい」とアドバイスがありました。
ハウスコムの店舗で働くようになると、異なった価値観を持ったお客様たちと毎日接するようになります。
内定式から入社までの間の時間を、価値観の合う友達と楽しく過ごすのもいいですが、ぜひ、自分の住んでいる地域の少し自分とは異なった価値観を持っている人にも会いに行ってみて下さい。
イギリス人小説家のカズオ・イシグロ氏は、各国のインテリ層は、グローバルで国際的な生活をしているように見えて、実はとても狭い世界で生きているのだと言います。
つまり、グローバルなインテリ層は、ニューヨーク、香港、パリ、ドバイなどを飛び回りながら、多様性に触れているように見えて、実は自分と同じような価値観の人としか接していないのです。


わざわざ海外まで行かなくても、自分の住んでいる地域にも、自分とは全く異なった価値観を持った人がたくさん住んでいます。
こういった人たちと接することが大切なのです。
世界に出てグローバルに活躍するのもいいことですが、日々、少しずつ変化していくローカルの変化を感じながら地域と共に成長していくのも非常に充実感があります。
ぜひ、4月の入社までの時間を自分の成長のために、有意義に活用して下さい。